GASとAIで進化するプリントTシャツ見積もりシステムの自動化
~Google Apps Scriptで業務効率化!AIと連携したオーダーフロー改善の最前線~
目次
1. プリントTシャツ業界の課題と見積もりプロセスの壁

プリントTシャツ業界、特に学園祭やクラスイベント向けの「クラスTシャツ」製作は、短期間に大量の注文が集中することが特徴です。この中で最大の課題となるのが、見積もりから注文確定までの煩雑なプロセスです。
実際に現場では、見積もり依頼メールが届いても、そこからデータを整理し、社内の受注表へ転記するなど、多くの手動作業が発生しています。特に5月〜7月の繁忙期はこの業務がボトルネックとなり、機会損失や顧客対応の遅延にもつながりかねません。
2. 自動化構想の全体像:GASによるフォルダ生成と集計の仕組み

現在の見積もりフォームはWordPress上に構築され、顧客が入力した内容とデザイン画像がメールで送られてきます。
今回の自動化計画では、以下のようなステップを踏む予定です:
- メール受信をトリガーにGoogle Apps Script(GAS)が作動
- 顧客名や見積番号からGoogle Driveにフォルダを自動生成
- 添付ファイルや入力情報を自動で格納
- スプレッドシートに必要な情報を転記・自動集計
このように、定型化された作業をGAS+AIに任せることで、人為的ミスを減らし、受注処理のスピードが向上します。
3. Zapier vs GAS:選定理由と活用法

選定候補には、ノーコードで直感操作ができる「Zapier」と、スクリプトで柔軟に構築可能な「GAS」がありました。
今回の業務フローでは、以下のような理由からGASを選定しました:
GAS vs Zapier 比較表(どっちがTシャツ屋向き?)
| 項目 | GAS(Google Apps Script) | Zapier |
|---|---|---|
| 料金 | 無料 | 一部無料、商用は有料(月$19.99~) |
| 使いやすさ | プログラミングが必要(柔軟) | ノーコードで簡単(直感操作) |
| カスタマイズ性 | 非常に高い(条件分岐・計算OK) | 中程度(シンプル連携向け) |
| Googleとの連携 | 超スムーズ(公式) | 可能だが一部制限あり |
| AI連携 | ChatGPTでコード生成・修正が楽 | Webhook経由で連携可能 |
| 得意なこと | 業務フロー自動化・データ処理 | 通知・投稿・CRM連携など |
| 向いてる人 | 少しコード書ける人 | パソコン操作が苦手じゃない人 |
どっちを選ぶべき?
- GASが最適:Google製品中心の業務、自動集計、AIとの連携重視、無料で済ませたい
- Zapierが便利:コード不要ですぐ始めたい、外部アプリと多く繋げたい
4. AIを活用することで得られる「継続可能性」と「楽」

「続けられる仕組み」はビジネスにおいて最重要の要素の一つです。YouTube界隈でも多くの人気クリエイターが引退する理由として、**運用の「しんどさ」**が挙げられます。
- AIでルーチン業務を軽減
- 自動化により作業時間を削減、企画や思考へ集中
- 「1日10分で終わる業務」にすれば、継続可能性が飛躍的にUP!
これは単なる業務効率化ではなく、事業を持続可能にするための仕組みづくりです。
5. 今後の展望:AIは細部、ヒトは本質へ

AIはあくまでツールです。今後、AIがプロンプトだけで業務設計をこなす時代が来るかもしれませんが、顧客に本当に提供すべき価値を定義するのは人間の役割です。
- 枝葉となるルーチンタスクはAIに
- 幹となる戦略や共感は人間が設計
- 空いた時間で**「本質」や「感動」を深掘り**
こうした分業構造を意識することで、より高い価値を提供する企業体制へと進化していけます。